ひと月半ほど前の真夏の朝、出勤して来た私はいつものように正門のシャッターを開けるため、

人工池のそばを通り過ぎようとした時のことです

ふと横を見ると一匹の金魚がコンクリートの上で哀れにも微動だにせず横たわっていました

水面をジャンプした勢いで池の外に飛び出してしまったのか、もはや生きている気配はありませんでした

「後で土に埋めてやろう」そう思った(-人-)

私はシャッターを開け、振り返って５階の事務所に向かおうと歩みを進めた次の瞬間、絶命した

はずの金魚が目の前で大きく飛び跳ねたのです

「えっ、生きている！」慌てて金魚に近づき、触れてみましたが嘘のようにピクリともしません

幻覚でも見たのか？しかし池の中にそっと金魚を放つとその体は傾きながらも少しずつヒレを動かし、

ついに泳ぎ始めましたﾜｧ~(ू•̤ᗜ•̤❁)*｡

そう、彼（彼女）は蘇ったのです

私の目の前で跳ねたのは偶然だったのか

いやそうではなく瀕死の中でシャッターの開く音を感知し、人間が近づく気配を察してここぞとばかりに

渾身の力で私に助けを求めたに違いありません

こんな生き物でも生への執着心とはこれほどまでに強いのか・・・

暑さも忘れ、わたしは暫し思いに耽りました(-.-)